弊店、独自の考えで作成したオリジナルアイテムがさまざまあります。
「現在の形」というのはありますが、それぞれが変遷をたどっています。
たとえば「スピーカーベース」。
弊店の創業は1998年。「LINNというブランドをたくさんの人に知ってもらいたい・・」という点に端を発していました。
当時のLINNの音・・私が知っている一番古いLINNは20年前ですが・・・今よりももっとクールビューティというか、ナチュラルで端正で、良さを引き出すのに神経を使うところがあったと思います。
なので、アクセサリーの使い方を間違うと、良さが損なわれてしまう。
そういう製品に使ってもよいオーディオアクセサリーは、製品以上にナチュラルな存在でなければなりませんでした。
重量で響きをコントロールするものは、元々軽量のLINNには基本的には合わない。
スピーカーベース選びもずいぶん苦労したようです。
ところが、LINNでOKなものであれば、アンプやスピーカーそのものの良さを出すのには大概OK。
結果、作ってしまうのがいいんじゃないか・・と様々な試作を作成し、その時その時で製品として販売してきています。
数を販売した中では、シナ合板の木枠に絨毯を張ったものが2006年ごろかそれより前から。
木枠の中身も砂を入れたり、いまならおそらくしないであろうステンレス板で補強したり色々試してはいますが、絨毯張りのバージョンは中身もシナ合板。
次のブームは、竹の集成材にF字孔を入れた代理店FuhlenコーディネートのFボード。
試作の段階で弊店も参加しました。
竹の集成材を使った製品は、弊店オリジナルでもラックや調音ボード、スピーカースタンドなど様々作成し、銀座5丁目の試聴室はその調音ボードにもずいぶんお世話になったものです。
2010年を過ぎたあたりから作成し始めたのが今のオリジナルベース。
スタッフの自宅近辺の木材屋さんにあった積層合板に紙を挟んだペーパーボードの存在を知って、新たなスピーカーベース作成に挑みます。
紙を挟んだ積層が床の響きとスピーカー自体の振動をうまいこと分けてくれるので、響きがこれまでで一番自然になりました。
また他に比べるとつくりもシンプルで板の切りっぱなしのような作りなので、重心も下がります。
床を強化するようなイメージですね。
これも21㎜厚、24㎜厚、30㎜厚と厚みを試したり、F字孔をもっと簡素化した3本スリットのどの部分に横穴を通すかなど、粘土か何かで詰め物をしたりして、ようやくできたのが今のモデル。(これも代理店Fuhlenのスタッフと一緒になって試していたので、今では廃盤になってしまったQuadraspireのスリットタイプのボードにも使用されました)
2011年ごろからだと、このオリジナルボードもかれこれ11年目。
この後も実は他の板で試してみたりしてしますが、結局現在のタイプに戻っています。
ロングライフな製品は、つまりそれだけ完成度が高いということかと・・
そんな自負を持っております。
在庫しているサイズのほかに、特注でも受けております。
特注の場合は、同じくらいのサイズの約2割増しの価格で作成します。
納期は3か月強。
お持ちのスピーカーに合ったサイズなどは、スピーカーをお知らせいただければご案内しています。
<Original Goodsページ>
(竹田)