スピーカーとか、アンプとか、プレーヤーとか、それぞれが別の働きをするものだとは知らなかったあの頃・・・今から9年前のこと。
当時の知識はひどいもの。
音楽は「コンポ」で再生するものであり、コンポのどの部分がスピーカーなのか、アンプってななのか、などとは考えもしたことがなく、
TVにはスピーカーが付いているという認識は無く、TVというものから音が出るものだと思っていました。
それくらい興味のない世界でした。
MDの5チェンジャーが欲しくて、下北沢の電気屋さんを尋ねたら、「チェンジャーはないけどこっちのほうが音がいいですよ」と別の製品を勧めてくれた店員さんに、「音はどうでもいいのでチェンジャーが多い方がいい」と言ったのを、なぜだかよく覚えています。
「音なんてみんな同じなのに、変なことを気にする人だな」と思ったんです、そのとき。
そういう時からは想像もつかないほど、色々な音を聴いて、自分でもシステムを組み、ものすごく世界が広がりました。
少し前までは、音に興味を持たなかった自分への戒めからか、「5チェンジャー」へのこだわりを否定的に捉えていましたが、今はまたちょっと変わってきました。
音楽を聴くのに、やっぱり音がよくなきゃいやです。それは大前提。
でも、環境の快適さはものすごく重要だと思います。
どんなにいい音でも、使いにくかったりややこしかったら、面倒になってしまう。
面倒さを超えるくらい「いい音」というのはもちろんあります。
でも、当時の私が「快適さ」を優先したのは仕方ない。
音がスピーカーによって違うとか、自分の好きな音が出るとか、全く知らなかったのでこだわりようがなかったのです。
ちなみに、「快適」は、操作感の場合もあれば、ルックスやデザインの場合もありますよね。
3つ揃っていたら素晴らしいけれど、要求が多すぎると折り合いがつかないこともある。
システム選びって難しいし、悩ましい!
でも、絶対に思うのは「まず持って使ってみる」ことだと思います。
なにせ、持って使ってみて初めて知ることの、なんと多かったことか。
それは機械的な意味だけでなく、音楽を楽しむ上でのことで。
・・・急に昔に思いを馳せてみましたが、9年間で少し勉強しましたので、「これからシステムを選ぶ」、という方のお手伝いが出来れば嬉しいな、と思います。
※写真は納品帰りに見たスカイツリーと満月(は明日だった)