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静かに始まる日曜日の朝の店内パトロール・オーディオチェックで音楽に聴き入るの巻

久々にサブスクではなくてNASから選曲して聴いた今日の5曲


Baden Powel Tristeza
ちあきなおみ 喝采
カール・リヒター指揮 ミュンヘン・バッハ管弦楽団 バッハ ミサ曲「Lord, have mercy on us」
くるり ばらの花
Sting  Desert Rose

● Jensen Old Imperial(Type H)+LINN KLIMAX DS ORGANIK + aurorasound HFSA-01

Baden Powelの冒頭、ベース、パーカッションなど弾んで始まり、一拍おいたあとにくるバーデンのギターの高い音が、なんというか、とっても可愛げがある音がして、この音、ここがこのスピーカーの好きなところなんだよなぁ。
愛嬌とか、遊びとか。これが引っ込まず埋もれず、しかし威張らずに出る。

ご機嫌良くして他も選曲。
ちあきなおみの喝采も久しぶりにプレイリストに載せる。
♪いつものよおうに・・・
ハッとする。息に声をのせているというか、言葉をのせているというか、エコーではなくて、発声の感じか、
その昔、JBL ハークネスでピアフを聴いてパリの風を感じたような感じで、ちあきなおみの声を風として感じる。
Jensen Old Imperialは、本当にこういう、他にはない風を運んでくるところがある。
では次。くるりなんて聞いちゃお。これは低域がちょっと邪魔をする。
リヒターのバッハは、解像感とかではなく、渋さがいいな。
誰にも理解されないでしょうか。くるりのばらの花を聴くと、Sting のDesert Roseを思い出す。
単にばら繋がりだと思われるが、なぜか続けて聴く。
とにかく、ちあきなおみとBaden Powelが素晴らしすぎる。なにか、小さくても大きくても、風を持ってる音楽はこのスピーカーは最高によく聞かせてくれる。

● Audio Machina CRM X+LINN SELEKT KA (UTOPIK電源)
私はこのスピーカーが復刻前の昔から結構好き。鳴っていて振り向くたいぷじゃないし、見た目も地味ではあるけれど、丁寧に鳴らしてくる音にしみじみ良いなと思う。このサイズもみているうちに好きになってくる。LINNのORGANIK DACとか、あるいはUTOPIK電源になったDSMと組み合わせるとスピーカーのよさが引き立つ。

まずJensenでパッとしなかった、くるり。

こんなに小さいスピーカーから、十分な低域。というかとてもバランスがよくて、ボーカルの岸野さんの声もちゃんと聞かせてくれる。バッハ、音離れが良くなるので広がり解像度も期待通り。なにも付け足さず、なにも引かず、誠実、、いやこのスピーカーから誠実さのようなこっち側に向いているは感じないのだけど、自分の仕事してます、お好きにどうぞという感じ。

喝采とバーデン・パウエルは、良いんだけどJensenの感じがやはり印象的。STINGは聴き忘れた汗。

● Tru-Sonic A100 + LINN SELEKT CLASSICにORGANIK DAC、UTOPIK未搭載
最近ずっと鳴らしていたら、ぐんぐん良くなるTru-Sonic。このスピーカーで驚いたのは、くるりの鳴り方。いいじゃんいいじゃん、キレのある低域で邪魔にならないし、音楽してる。岸野さんに聞かせたいものだ。
リヒターのバッハは、明るい。これはあまり「許したまえ」という雰囲気にならないかな。アメリカだからと簡単に片付けるべからず、同じアメリカでも、Jensenからこのネアカさは感じない。

くるりのばらの花とはちょうどよい明るさだった。バーデン・パウエルのギターとも合うけれど、あのギターはJensenには敵わない。私的にだけれども。ちあきなおみもJensen聴いた後は、どうも比べてしまうので日を変えないと良さを言えない。

とにかくくるりに驚く。

● JBL Paragon + LINN KLIMAX DSM3 + Western Electric 91E (16Ω)
これは、ちょっとプレーヤーもアンプもスピーカーもゴージャスだから、反則ではあるけれど、一番驚いたのはStingのDesert Rose。ぶわっと空気が舞って砂漠にいるかと思った(言い過ぎ)。スティングの声が前に出る感じはないのだけど、冒頭のレレレレレーイレイエエと歌う女の人の存在感があって、スティングが脇役みたいに聞こえるくらいなのだけど、これなんだかこの音楽と不思議にマッチしてた。録音に対して正しいかわからかいけれど雰囲気がとてもよい。
バッハは、ネアカではないけれど祈りとか許しは感じない。
くるりがまた思いがけず聴ける。ヴィンテージでこんなに良いとは意外。ちあきなおみは、パラゴンで結構いいの元々知ってるから驚かない。

バーデン・パウエルは華やかになって、音楽も大きくなる。私はこの曲調とは反対方向かもしれないけれどあまり大きなボリュームでなく、ひっそりと聴きたいので、やっぱりJensenのあの音が好き。

バッハの祈り感を聴きたくて5階の360を聞きにあがる。あれなら絶対、首を垂れる感じで聴けそう。

● LINN 360 EXAKT + KLIMAX HUB
全部、いい意味で裏切られる。バッハがおそらくこうだろうとか、ちあきなおみの声のとか、くるりも、もう全部、そうだったんだ、、みたいになる。ちなみに、バッハは祈りとかそういうことじゃなかった。祈りたくなるような鳴りかたは、まだ何か付け足しがあるもんなんだなと思った。

オーディオで聴く音楽は、どのように、どのくらいの量で付け足されているかの塩梅が、個々の好みを出せるところだと思うので、悪いとかそういう話じゃないのだけれど、360のレベルというのは、生演奏とは全く別物なんだけど、生演奏を聴くのと同じ尊さがある。うーん、それも語弊がある。オーディオと関わってきて「初めて聞く音」というのは20年の間に常にあって都度感動してきたのたけれど、360の場合はその場の空気が音楽が変わるごとに変わってしまうので、生演奏を聴くのと同じような感覚になるのです。

まだうまく表現できていません、、。

しかし、今日は久しぶりに好き勝手な聞き方をいたしたものです。

(竹田)

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