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弊店の2Fで顔を覗かすボーエ・モーエンセンのスパニッシュチェア。
シンプルながら存在感を放つこちらの椅子を本日はご紹介させていただきます。

■デンマーク家具デザイナー:Borge Mogensen(ボーエ・モーエンセン)

〜サクッと経歴〜
1914-1972
1914 デンマーク西部の都市オールボー生まれ。
1934 デンマーク王立アカデミー(有名デザイナーはここの卒業生多し。前回も出てきた!この学校)
建築家でコーア・クリント(モダンデザインの父)初代教授に師事し、彼の助手としてデザインを学ぶ。20歳で家具マイスターの資格を習得し、家具職人のキャリアをスタート。

デンマーク王立芸術アカデミーってこんなところ

コーア・クリントの人間工学に基づいた教えや、過去の椅子スタイルを実寸することで得られた知識を新たな椅子作りに生かすデザインといった考えが受け継がれました。
特にこの2人の師弟関係は”思いの継承”と言えるほど、忠実に自分のデザインに生かしたそうです。(今世まで伝えられていることが素晴らしいですね)

1942 FBDモブラーの企画デザイン担当責任者として活躍。
代表作は「The people’s chair」=みんなの椅子 という愛称で長年親しまれているとか。18世紀〜19世紀にシェーカー教徒が作っていた椅子がモチーフとなったシェーカーチェア ”J39” は庶民のために作られた極めてシンプルで無駄がないデザインでデンマークのベストセラーチェアとなっています。
こんなような椅子は家具屋さんでよく見かけますね!モーエンセンも

J39 シェイカーチェア

同い年で友人のハンスJウェグナーと共に、作品を制作したりと近代家具デザインにおける代表的なデザイナーとなっています。
モーエンセンの信念は、「シンプルかつ実用的な家具を、リーズナブルな価格で提供すること」そのことから、大衆視点のデザイン、不必要な部分には高級材を使用せず機能美を追求した作品づくりをし、数多くの作品を残しています。
自他ともに認める仕事人間で、仕事に対してストイックな姿勢であったモーエンセン。どうやらほとんど失敗作がなかったとか?!これはモーエンセンの凄いところです。仕事に熱心だったからこそ数多くの素晴らしい作品を残せたのではないでしょうか。

 

1959年に発表された名作ラウンジチェア「SPANISH CHAIRスパニッシュチェア」
SIZE:W825×D600×H670mm

スペイン旅行中にインスピレーションを受けて制作した有名なスパニッシュチェア。
視覚的な静けさ、シンプルなライン、強固な構造などからデザインを長持ちさせる天然素材を使用し何世代に渡って楽しめるモダンクラシックなラウンジチェアです。
これまでにないアーム幅を広く取ったり、分厚い皮を使ったり・・モーエンセンの志た家具とは少しタイプの違う贅沢仕様な家具ではありますがとてもシンプルなもの。
アーム本体の機能だけでなく、新聞やコーヒーを置ける機能を持つようにデザインされました。厚手の1枚皮を使用した背座は、使うほどに柔らかくなり、体に馴染んできます。使い続けるとどうしても皮が伸びてしまいますが、背面と座面の裏側にあるベルトで張り具合を調整することができます。経年ごとに色の味わいや座り心地を育てる楽しさがあります。
弊店では試聴用に展示しており、アーム幅が広いと何かと便利でついリモコン置いたり、レコードを広げたり。さらには、手を預けやすいので立ち上がりがとっても楽なのは助かります。背中をだらんと預けてゆーったり座れるのも良いところ。
のんびり本を読んだり音楽を聴いたりリラックスタイムにぜひチョイスしてほしい椅子です。
ぜひ弊店にてお掛けになってみてください。

※現在はFredericia社(2018~)よりプロダクトされています

参考ページ

(加藤)

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