今日も鍋島緞通。
今日は、後継者4代目の吉島ひろ子さん、その後5代目となられるまだうら若き乙女の夕莉子さんに鍋島緞通の柄のお話を伺っていました。
たとえば、この緞通は、
練色地献上蟹牡丹文縁山道
という名前なのですが、これは、
ねりいろじ/けんじょう/かにぼたんもん/ふちやまみち
と読みます。
途中スラッシュを入れたのは、地の色/献上柄/柄の名前/縁の名前を意味します。
献上柄というのは鍋島家が、徳川家に献上品としてお待ちしたもので、いわゆる伝統柄の中でもより柄が細かいもの。献上柄であれば、名前に献上と入るし、そうでなければ入らない。
蟹牡丹文は、中央の大輪の花が牡丹で、それを上下に挟むのが蟹を模した柄。くるんとしたところが目、両外に開いているのがハサミ。
これは、悪縁を蟹のハサミで断ち切り、花のようにお家の繁栄を願うというもの。
縁の柄は、雷文とか卍柄とかあって、このジグザグ柄は山道を表します。
ギャッベのように、家を守ることや、繁栄を願う縁起物なのだなぁ。
ちなみに、紡績は機械によって均一な太さに撚ったもので織られていますが、手紡ぎ糸で撚ったものなどは、糸の太さもまちまちで、毛足も4cmとながくすると、こんな表情に。
色も、柄も、糸の長さも、自分好みにできるもので、雰囲気がとても変わります。
今回ご来場の皆様からは、洋式の家具や建具とも意外にマッチする!!と、驚きの声をいただいておりました。
明日も明後日も、月曜日もやっております!
(竹田)