昨日はLOUNGEで「名盤深聴 第2回」のイベントでした!
「名盤深聴」は、ステレオサウンドで連載中の人気音楽コラムで、高橋健太郎さんの筆によるもの。
LOUNGEでは、ぜいたくにも高橋さんご本人に来ていただきこの「名盤深聴」をオーディオで再確認しながら、お話を聞く・・というイベントを開催して昨日で2回目でした。
ナビゲーターは、コラムのファンで「健太郎さんが今まで何書いてるか、本人よりオレのが知ってる」と自負されるオーディオ評論家の山本浩司先生。
1回目は、205号のナットキング・コール「The Very Thought of You」を聴き、今回は連載第1回(191号)に立ち戻って、ダニー・ハサウェイ「Live」を聴きました。
会の前半では「Live」(1971年録音・1972年リリース)を、そして後半ではこのアルバムがリリースされた1971年のライブ録音にちなんで、オールマン・ブラザース バンドのIn Memory of Elisabeth Reed(The 1971 Fillmore East recordings)や、ニール・ヤングのCowgirl in the Sand(Live at Massey Hall1971)、ザ・バンドのThe Shape I’m in(The Live Academy of Music 1971) などを聴きました。
システムは、前半をJBL ハーツフィールド、後半をPIEGA COAX711。
駆動系は、DクラスのAAVIKのセパレートプリアンプに、OCTAVE RE320(真空管ステレオパワーアンプ)。
プレーヤーは、先ごろリリースされた内蔵フォノイコライザーURIKA2を搭載したLINN KLIMAX LP12とKLIMAX DS3です。
お客様が入る前に様々調整して「いいね!」ということで始まった前半1曲目では、30名弱の人に吸われてか、少し音がモコっとしてしまいましたので、
実は曲の途中でAAVIKプリアンプのゲインを1つ上げてしまいました。(プリは6段階のゲイン調整が可能で、PIEGAは一番高いゲイン、ハーツフィールドは上から2番目か3番目かというところで、準備段階では音が滑らかな上から3番目にしていましたが、これを1段上げました)
音の切れがよくなり、2曲目以降、お客様の体の動きもよりノリノリに。
合間のお話は、全文載せたいくらいオモシロイお話も。
ステレオサウンド191号の連載第1回を読んでいただいた上だとより分かりやすいのですが、このLiveというアルバム、A面がトロバドール録音でB面がビターエンドの録音であったというお話し。
西海岸のトロバドール録音では、観客の熱気が伝わってきて、聴いているこちらもその場にいるような感じに。
東海岸ビターエンドの録音、例えば「Jealous Guy」などだと、観客がシニカルであんまりノリがよくなっかったというのが、最近リリースされたアンソロジー(手が加わっていない音源)でわかったり。
笑えたのは「You’ve Got a Friend」を聴いたあと。
ナビゲーターの山本先生が「何回聞いても鳥肌が立つよね。開場が一体になって大合唱するこの感じ」
というコメントに対し、間髪入れず高橋さんが「でも、あの合唱うますぎない?」
1971年同年に出たばかりのオリジナルのこの曲をダニー・ハサウェイが全く違うアレンジのイントロで始まったにも関わらず、「まってました」とばかりの大歓声や、
観客のコーラスがうますぎることから、「これ実は、近くの教会に何人か人数集めてきたんじゃないか」という疑いを持っている高橋さん笑。
その説明に、山本先生も唖然。
・・・そんなおかしな一面もありつつ、会は進行したのでした。
しかし個人的に驚いたのはPIEGAのCOAX711。
あまりに説得力のあるハーツフィールドの鳴りで、私も71年のその場にまさにトリップするような感覚で体を揺らしていたので、これは後半のPIEGAチャン・・どうかなぁと思っていたのですが・・。
後半1曲目、カーティス・メイフィールドの1曲を聴いて「ん、これはPIEGAの威力発揮していない」と思い、OCTAVEパワーアンプのゲインとバイアスを急きょ変更することに。
OCTAVEは、背面の切り替えスイッチでハイゲイン、ローゲインが替えられ、それに合わせて真空管のバイアスもハイゲインならローバイアス、ローゲインなら入バイアスと変えられます。
ハーツフィールドは、絶対にローゲイン・ハイバイアスでないとうるさくなってしまうので、イベント後半、比較の可能性があるからとハーツフィールドに合わせていたのですが、PEIGAは本当はハイゲイン・ローバイアスの方が良い。
これは、PIEGAの本気も見せないと!ということで、比較の際はまた変えればいいから会の途中で調整しました。
2曲目からはブリブリ!
特に今まで良さがよくわからなかったオールマン・ブラザーズ・バンドのElisabeth Reedはめちゃくちゃ格好良く、昨日の今日ですっかりロック党に。(気が多い!!)
あの格好いい演奏を目指して、今日はLegatoの小ぶりシステムでもトライしています。
高橋さん、山本先生、素晴らしい時間をありがとうございました!!
次回は7月7日の七夕にジョニ・ミッチェルです!!