先日、LP12の心臓部ともいえる、サブシャーシ及びアームボードが、鍛造アルミ削り出し一体成型された、アップグレードパーツ“KEELキール”が発表となりました。
ノーマルはスチールをプレスしたサブシャーシにMDF製のアームボードをねじ止めした構造です。これが、鍛造アルミ削り出し一体成型(ノーマルと同じ重量)となるのですから大きな音質改善が、容易に想像できます。
LINNからの製品資料を見たときに、この鍛造という言葉にビビッときました。
調べたところ、金属を成形する方法には大きく分けて2つの方法があり、 1つは“鋳造”といって金属を溶かして型に流し込み成形する一般的なやり方。もう1つが“鍛造”です。
“鍛造”とは金属を熱して高圧プレスで形を整えるやり方で鋳造に比べコストも高く、製造工程も大幅にアップしますが、圧倒的に軽くて高強度。ねじれにも強く、サブシャーシの素材としては最高です。オーディオパーツに、鍛造品を使うのは世界でもリンぐらいだと思います。
この鍛造で、頭に浮かんだのがアルミホイール。随分昔ですが同じサイズの鋳造ホイールと、鍛造ホイールを持ち比べをしたことがあり、その重さの違いにびっくりしました。車の場合は、バネ下重量を低減するため、軽くて高強度であることが大事です。鍛造1ピースホイールに替えたときの、ハンドリングや路面からの情報量の向上。しなやかさも格段に良くなり、楽しくて夜な夜なドライブしていたのを記憶しています。
オーディオも車も考え方は全く同じだなあと思いながら“鍛造”について調べているうちに、当時高価で買えなかった鍛造マグネシウムホイールなるものを発見してしまい、物欲モードに火がついてしまったようです。
フジイ