ラグは一般的に流通しているタフテットラグから、機械織りのジャガード織りベルギーモケット、手織りの中国段通と多種多様に色々とありますが、サウンドクリエイトではFARHADIAN(ファーハディアン)のペルシャ絨毯のギャッベ取扱いを始めました!
ギャッベはもともとイランの西南部ザクロス山脈を遊牧していたカシュガイ族・ロリ族たちが、ベッドとして使っていた毛足の長さが5cmにもなる厚みの絨毯のことです。1970年頃にヨーロッパで紹介され、素朴な表現と愛らしいモチーフ、草木染めの色の美しさが注目され世界で人気となりました。
2010年には「イラン・ファールス州での織カーペットの伝統的な技術」として、ギャッベはユネスコ世界無形文化遺産にも認定されました。ファーハディアンギャッベは伝統的なペルシャ絨毯を織ってきたファーハディアン社が、素材の調達から、紡績、糸染め、デザイン、製正、絨毯の仕上げまでを一貫したペルシャ絨毯クオリティによる厳しい品質管理のもとでプロデュースする最高級のプレミアムギャッベです。
今回は前編としてファーハディアンギャッベが出来るまでをご紹介します。
①素材へのこだわり
イラン羊は直毛で毛に脂質が多いことが特徴ですが、イラン南西部のザクロス山脈で放牧されている羊の毛は日中と夜の寒暖差が大きい時では40度ほどある地域で飼育されるため特に脂質が多いのが特徴です。
また直毛で縮みにくく、しっかりとした糸が出来上がりしっとりとした質感を得られます。
さらに放熱・保温をしやすい毛質なので絨毯の素材として優れています。
ファーハディアン社では更にその中より厳選した最上級の品質の羊毛のみを使用します。
②糸染めは主に5種類の染料で
糸に加工された羊毛はケレンデやインディゴで青色に、アカネで赤色、ザクロの皮や草で黄色を、クルミの殻や木の皮で茶色に、ジャシールで緑をと天然素材を用い伝統的な技法を使って染め、更に24時間大きな釜で煮続けます。
➂伝統を受け継ぐ織り
織工はイランの都市シラーズの広範囲に住む約8000人のカシュガイ族・ロリ族などの女性です。ファーハディアン社より機、糸、基本のデザインを提供され織り、約150人の品質管理者と共に織り上げていきます。
➃徹底した品質管理
織り上がった絨毯はテヘランの自社工場に集つめられ品質管理を行います。
ファーハディアン社のファーハディアン社長が全ての絨毯を1枚1枚広げ検品し吟味します。
その後、選ばれたものだけが洗剤を使って丁寧に洗い乾燥させます。
丹念に洗うことは汚れを取るだけでなく、パイルの質感が柔らかになり艶やかになります。
次に熟練の工員がシャーリング前に毛をしっかりと逆立て、毛に絡まった異物や硬い毛を取り除きます。
シャーリングをして表面の毛を均等に刈って滑らかにします。これを行うことによって手触りが滑らかになることはもちろん、より柄がくっきりと見えるようになります。
⑤妥協しない仕上げ
ファーハディアンギャベの仕上げの大きな特徴は美しい長方形にこだわり形を整えることです。
手織りの絨毯であるギャッベは洗いの工程にて修正できなかった歪みやひずみをカットします。
そして、もう一つの特徴は絨毯の色に合わせた房の仕上げです。
織り上がったギャッベの房を1度ほどきデザインや色に合せて縁を織り直し、折り返しかがって仕上げます。
最後に絨毯の四方を固定し湿気をあたえ48時間乾燥させ形を整え完成します。
価格:¥594,000(税抜) サイズ:193×122cm
羊を飼う人からはじまり、その土地に根付く伝統の染めや織りはそのままにファーハディアン社の徹底した品質管理のもとに1枚のギャッベが完成します。
手触りもとても気持ちが良く、単一でない天然染料の色はとても綺麗です。
では、その色や柄がどんなものが?と気になるところですが次回の後編にてご紹介させて頂きます!!