LINN・・というと、高いよね~と言われることが多々あります。
サイズも小さいし、コンパクトで、大仰なデザインでなく素っ気ないくらいシンプル。
KLIMAX DS/DSMに至っては、プレーヤーなのに操作のボタンもないのです。
しかし、そこに龍安寺の石庭や利休の美学など日本独特の文化であるわびさび的なものを感じます。
形で多くを語らない。
その道を熟知している。
それがゆえに誠実で真摯。
モノを見る目、聴く心があるから、方法や常識にこだわらない。
それがLINNのものつくりの精神であると思います。
そう聞いたわけではないですが、ただ感じます。
LINNの製品は新しいテクノロジーが使われるとき、常にトップエンドからリリースされるのですが、「KLIMAX」はLINNのテクノロジーへの挑戦なのです。
「音楽を聴く」という文化において、常にKLIMAXであり続けることは、一つの方向だけを見ているからできることで、過去や横を見ていてはきっとできないことだと思います。
例えばフィギュアスケートの羽生選手に同じことを感じるし、
例えば新製品のフォノイコURIKA2を内蔵したLP12がデジタル出力で繋がって音の鮮度がもうすごいことになっているのを聞いては感じ、
例えば誰かにLP12やDSの説明をしているときはいつも感じる。
KLIMAXは正直言って高いです。
しかしそれには細部に理由があります。
1972年から音楽を聴くためだけにコツコツと続けてきたテクノロジーの歴史と、熱意と、未来への挑戦が集約され、常に新しいKLIMAXな世界を確約しているから。そこに、誰かのニーズとか、あるいは予算的とか、制約はなく、今できる限りのことを投入し、いずれAKURATE、MAJIK、SEKRITとコンパクトにしていく。
それがLINN のものづくりのやり方。
人類の挑戦と言ったら言い過ぎなのかもしれませんが、明らかに何度も新しい扉を開いてきています。
ここのところ、本当に10年近くぶりのお客様がいらして、離れていたけれど…と新しい機器に親しみを持って触れていただくにつけ、LINNていいな、と思うのです。