昨年末、RCAのスピーカーLC-1Aを昨年末ご納品いたしました。
RCA LC-1Aは、1950年初期に作られたもの。
ちなみに、RCAのスピーカーというと、冷蔵庫のようなシルバーの筐体が、弊店ではお馴染みでした。(RCAのご納品)
今回のこのキャビネットは、RCAのスピーカーユニットなどの開発にも深く関わっていたオルソン博士の名前を冠し「オルソン箱」と名付けられています。
わざわざオルソン箱とつけられてるのは???
オルソン博士は音響博士だったので、自身が関わったユニットをより良く鳴らすのは???と、研究熱心にスピーカーキャビネットについても色々考案を重ねたそうです。
音響博士と言えば、英国Wharfedale(ワーフェデール)にはブリックス博士が居て、3ウェイ4ユニットをあちこちに向かせたAirdaleや、平面に配された3ウェイのW70などは、音場の出方が素晴らしく、独特ですが他になく、なんとなく音響学者ならではでした。Wharfedaleの記事
個人的にWharfe daleのこの時代のスピーカーは好きで一つ持っていて、このRCAにもとても魅力を覚えました。なので、音響博士の関わったスピーカーはある点すごく良いと言う定義が出来ました。学者魂から、商業面とは別な魅力があるような気が致しますのです。
話は戻って冷蔵庫風のキャビネットはRCA主導でしたが、このキャビネットはオルソン博士考案のものをRCAが製品化したのだそうです。
その真価たるや気になるところと思いますが、やはりこれにしかない魅力があり、Tannoy コーナー型に代わってお客様のメインルームに鎮座したのでした。
以前お納めしたLINN KLIMAX DS3と、以前からお使いのMcIntosh C22とMA240。ターンテーブルはガラード。
このシステム、実は30代の方。
年がどうこうではないのですが、ここまで行くには中々道のりがあることかと思いますが、お客様のお父上がオーディオがお好きだったとのこと。
今あるシステムは、ご自身で組まれたものですが、お父様の背中を通してオーディオを経験されてきたのではと勝手な想像を膨らませます。
ところで、お客様はご自身で家具を作られたり、施行もされます。そこで弊店のLOUNGEで出会ったこの椅子。(写真手前)
飛騨高山の木で作られた、CAJAの椅子にも一目惚れ。ご自身への戒めの一つと言われたか、ご自宅に一脚お納めさせて頂いたのでした。
CAJAは、ヴィンテージのデンマーク家具を協賛でLOUNGEに置いてくださっているKAMADAの鎌田さんが惚れ込んだ椅子。
あらゆるデンマークの名作椅子を見てきて、これは素晴らしい!と太鼓判を押した椅子で、掛け心地やフォルムは名作椅子に負けず劣らずなのですが、価格が何分の一というもの。
CAJAのデザイナーさんもきっと様々なものからインスピレーションを得ていると思いますが、それがまた若いデザイナーさんに何かを与える…というのは何だか素敵です。
そして、このオルソン博士のRCAも、お客様にきっと何らかのインスピレーションを与えていくのではないかと思います。