日経新聞の「私の履歴書」で連載されていたものをまとめたもの。
新聞を切り抜いてはいましたが、数枚どこかへなくしたりくしゃくしゃになってしまったり。
あまり大きくない文庫で、文字が大きくて、1編が3,4ページになっていて、小澤さんの言葉が言い切りで読みやすい。
たくさんおかしなエピソードが盛り込まれ、一気読み。
謙遜でしょうが、あんなに世界で活躍していて英語できないと言われると、安心してジェスチャー・かたこと・イングリッシュに磨きをかけようと思ってしまいます。
いや、きっと音楽が縁を結んでくれているんでしょう。
そういえば、サイトウ・キネン・フェスティバルは、来年からセイジ・オザワ・フェスティバルになるそうですね!
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こちらも音楽家。
チェリストであられる渡辺玄一氏の書く自身の家族のお話。
本の蒐集家でよく知られる評論家の渡部昇一氏がお父上で。それから物事を突き詰めるタイプの大変素晴らしくおもしろいお母さまや、ご兄弟、育った環境について書かれています。
こちらも字が大きくて読みやすい。
すぐ読めます。
小澤さんも渡部さんも、音楽家の方だからかどうなのかわかりませんが、文章が明快で、リズムがいいです。
家族繋がりでは、牧山桂子さんの本も笑いっぱなし。
白洲次郎さんと正子さんの娘さんで、ご両親のわがまま(失礼)っぷりが、暖かい時に厳しい目で書かれます。
家族には本音を見せるし、ワガママになるものですが。
この3冊、成長過程がすごい環境で、到底自分の時がどうのというようなものではないですが、事実は小説より奇(喜!!)なり。
そこそこの小説よりよほど面白いかも。