「Tannoy」と言えばオーディオ愛好家の間の共通語・・。
モニターレッド?モニターゴールド?GRF?オートグラフ?バックロード?
興味はあるけど今更聞けない・・。
そんな方に向けて、たくさん入荷する弊店の希少品の数々を中心に、ご案内してまいります。
ちなみに、私自身、Tannoyの理解を深めていくことを目的に書いていくものとして、記事を見てご質問やご意見がある場合は、ぜひよろしくお願いいたします!
<第1章 Tannoyユニットについて・・・まずは名前から>
弊店ではTannoyは現代の製品でなく、ヴィンテージのものを中心に扱っています。
当WEBで、Tannoyを紹介する際、
「モニターレッド」「モニターゴールド」という言葉がよくつかわれ、時折「モニターシルバー」というのも飛び出します。
これはいずれも、ユニットの名前。
Tannoy「オートグラフ」と言えば、その中に入っているユニットは、必ず「モニター○○」であると、決まっているわけではありません。
歴史的には、生産された年代の古い順で行くと、
モニターシルバー
モニターレッド
モニターゴールド
HPD・・・と現在へつながっていきます。
シルバー以前のものというのは、モニターブラックと呼ばれ、ほとんど市場でお見掛けすることはありません。
ちなみに、これらブラックやシルバー、レッドというのは通称で製品名は別にありました。
例えば、
15インチモニターブラック → Dual Concentric
15インチ モニターシルバー → 15’ Dual ConcentricL.S.
12インチモニターレッド → Monitor “12”
など。
ところが、モニターゴールドは、マグネットカバーの色の「ゴールド」をとってか、製品名が「Monitor Gold “15”」となるので、それ以前のユニットもバックカバーの色を使った通称名にしたのでしょうね。
さて、名前から入ってしまいましたが、これらユニットの基本構成は、いずれも「デュアルコンセントリック」つまり同軸2ウェイとなります。
同軸2ウェイというのは、12インチなり、15インチなり、ウーファーの中央に同軸上にツイーターが配されているもので、古くはJensenが1940年代に早々に作っています。弊店にも以前Type-Hなどが入荷したことがあります。
その美しいカーブド・コーンは、モニターシルバーの原型だという噂を聞いたことがあります。本当のところはわかりませんが、当時、素晴らしい製品があれば、互いに参考にしたり、アイディアを取り入れ、更にもっと素晴らしいものを・・と、こぞって作スピーカーユニット製作に取り組んでいたのではないかと想像します。
Tannoyユーザーの間では、
「お宅もゴールドで?」
「いや、うちのは、まあレッドなんですよ。」
「あ、これは失礼!さすがですね」
「いやいや、あちらはシルバーをお持ちで・・」
なんていう、オーディオ愛好家、しかもタンノイ愛好家の間だけでしか通用しないような会話を耳にすることがありますが、ゴールドよりレッド、レッドよりシルバー・・というヒエラルキーのようなものがあります。
(この会話が成立すること自体が、既に山の高みでされているものという・・・)
古ければ古いほどいいのか?
変な話、モニターレッドやモニターシルバーは値段も高くなります。
古いものは、希少で手に入りにくいからか?
それも一理あります。
では、それだけかというとそういうわけでもなく。
たとえば世代がクロスオーバーするゴールドの初期とレッドの後期ではどうなのか。とか。
そんなことを、実際の経験と印象、裏付けとなる考察などなど、詳しい人の手助けを借りて書いてまいります!
どうぞよろしく。
(竹田)