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ご納品に何度か伺っているお客様のお宅で、バーチャルアースにご興味をいただき、ご納品の折にご案内することになりました。

<お客様のシステム>
プリ、パワー: FM ACOUSTICS
ネットワークプレーヤー(DS): LINN KLIMAX DS
フォノイコライザー:EMT内蔵
ターンテーブル: EMT

お客様のお宅は下図Beforeの通り、パワーアンプはスピーカー間に置かれているため、パワーとプリの間は7mほど離れ、パワーアンプの近くにコンセントはあります。

Afterの図の接続をご提案したところ、下記のようにご質問いただきました。

Q   プリ、パワー、DSを一系統にまとめるメリットは何ですか?

A  メリットはいくつかございます。

今お使いの3ピンタップの場合、タップ内部にアースのバーが通っているので、機器が電源ケーブルのアースピンでつながり、インターコネクトでも製品同士がつながっているため、アースループしてしまいます。

この数珠繋ぎのタップの目的は、機器間の電源アースの干渉を起こりにくくするというものです。それで1つの機器につき1個のタップとしています。(アースバーを抜いてあるのはアンテナにしないため。)

もう一点、壁から電源を取る際、一番優先したいのはパワーアンプをコントロールする「プリアンプ」です。パワーアンプは電源を食ってしまうので、プリアンプより後からとるようにしたいのですが、お部屋の分電盤からリビングにきている電源の優先がわかりません。

例えば、分電盤からまずラック近くに電源がきて、そこからパワーアンプ近くのコンセントに渡してあればよいのですが、もし優先順位が逆の場合は、パワーが食ったその残りがプリアンプその他にいくことになります。

他に考えられることとして、分電盤からそれぞれのコンセントへ直接引かれていた場合は、分電盤で上流に位置するものがどこの電源になるか・・・

その他色々ありますが、まずはこんなところをご案内し、Afterの接続を。

電源、アースのとりかたは、いつもの通り
2ピン・2芯のタップを使用
1本のパワーレールにつなげること
を前提としつつ、EMTのターンテーブルは、EMT自体の作りからパワーレールを分けた方がよいため、同じ壁コンセントでもよいのですが、プリ、パワー、DSとは分けます。

パワーアンプをとるタップは、長回ししてもプリやDSのパワーレールから。LANの繋がるDSよりも先にとります。

FM ACOUSTICSは完全バランス設計のため、DSープリ間、プリーパワー間はバランス接続となります。

※ RCA端子が一つでも備わるアンプは完全バランス設計ではないので、バランス接続しない方が良いことが多いです。

(タップは弊店のオリジナル品、もしくは、ON/OFFスイッチのついていない2ピン2芯の家庭用コンセントタップなどをお使いください。)

BEFORE、AFTERの違いで、低域の伸びが圧倒的に違いました。中域の厚みが増した、これにしよう!とお客様。クリーン電源を入れると線が細くなるということで、クリーン電源も外すことになりました。

(竹田)

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