一足早く入荷したLINN 119ブックシェルフ型パッシブスピーカーは、魅力を振りまいて人気を博しておりますが、同じラインのトールボーイ型LINN 150もこの度入荷いたしました!
サイズは、W210×H936×D297㎜ 重量は21.6キロ
生産完了したロングセラーモデルのMAJIK140SE(W220×H950×D305㎜ 22キロ )に比べほんの少しづつ小ぶりになっています。
ただし、MAJIK140SEの後継機・・というわけでもないよう。
360も150も、頭にKLIMAXやMAJIKという名前がつかず、これまでのモデルの延長線上にあるのではなく、あくまで新しいモデルとしての扱いのようですが、音を聴けば一聴してその理由にも納得できます。
それから「四角いキャビネット」というのも、注目すべき点。
近年、内部レゾナンスを考慮して婉曲を使ったキャビネットが多い中、オーソドックスに四角い新製品というのは、逆に新しい・・・。
何だか真っ向から勝負しに来ている感じもします。
・・が、音は「勝負」とかそういう雰囲気ではないのです。
優しい力持ち・・と言いましょうか。
まず、何を聴いても安心して聞いていられる。
広がり、高さ、情報量・・・などオーディオ的チェック項目は難なくクリアして、いつの間にか音楽に耳を傾けていることに気付きます。「うるさい」とか「きつい」とかとは無縁で、かといって「まるい」わけでもなく、ひたすら自然。
クラシック音楽は、コンサート通いを趣味にされている方に是非お勧めしたい。生演奏とはもちろん異なりますが、コンサートの前も後もこのスピーカーで聴いたらきっと音楽の理解が深まる。コンサート体験も素晴らしいものになる。
ニールス・ペデルセンのウッドベースの旋律が確かになればなるほど、ミッシェル・ペトルチアーニのピアノは活き活きと響き、その余りの生命力に、彼の不在が改めて悲しく思われる。
バルバラの声に意思が添えられる。声モノはトールボーイスピーカーは向かないと思っていましたが、150は低域がボーカルを邪魔することはありません。
、、ということは、オペラが聴けるということで、、。150万円のスピーカーでこのクオリティでオペラが聞けるというのは、かなり画期的なように思います。交響曲と違って、オペラはなかなかオーディオ再生が難しい。それから、昔はピアノ協奏曲の再生にも難しさを感じていましたが、いつからかそれも楽しめるようになっていました。ピアノが目立ちすぎたり、引っ込んだりそういう歯痒さもなくなりました。150に至っては音楽について感じたり考えたりする余裕を与えてくれます。
そう、「優しい力持ち」という言葉が浮かんだのはそういうところ。
そして、パッシブスピーカーで終わらず、同ブランドのアンプ一体型SELEKT DSM1台でEXAKT化までアップグレードが可能。今のこの音でEXAKT駆動になったらいったいどうなってしまうのか!?
アンプが用意できたらいずれそちらも試したいところです。
LINN 150 オーク/ウォールナット/ブラック/ホワイト
定価¥1,485,000税込/ペア
(竹田)