昨年は、本、読まなかったな・・・。
1年通して気忙しかったのと、音楽関連で色々と準備をする必要があり(ワーグナーのコンサート、霞町のイベント、店のイベントなど)、移動中も音楽を聴いたり、オペラの対訳を目にしていることの方が多く、ベッドサイドに積まれた本も開かれないままでした。
実家の整理で、本棚の本の大半は、読んでいないもの、読んだけどまたいつか読もうというもの含め、かなり精査して10分の1に減らして自宅に持ち込みました。
収納の少ない家なので「今すぐ読む本(一軍)」「次に読む本(二軍)」「読んだけど手元に置いておく本(殿堂入り)」に分けて、ベッドサイドの棚、リビングのラック、ベッドの下の収納(殿堂入りがベッドの下とは失礼ですが)・・と分けました。
これまで自宅に置いてあったものは言わば「一軍」でしたが、今の時点で改めて整理してみるとこの1年で一軍、二軍のラインアップが入れ替わります。
で、今年は少しはお酒を控えて腰を据えて読もうかなと思い、今年初めのラインアップ。
既に読みかけのものもありますが・・。
・ワーグナーと世紀末の画家たち/河村錠一郎著
ワーグナーとまだ縁もゆかりもない頃にいつだったか古本屋で買った一冊。音楽と絵画を結びつけた本というのが、ありそうで意外とない気がして手に取ったんじゃないか。あとパラパラとめくったときに、ギュスターブ・モローとか、ラファエル前派のバーン=ジョーンズとか、あとイラストチックなビアズリーの絵などがあったので興味出て買ってそのままだった。
ちなみに、いまビアズリーを調べたら、今年の2月から丸の内の三菱一号館美術館で展覧会が始まるみたい。おお、これはタイムリー。どんな関わりがあるかは不明ですが、それを知るべく読んでみよう。
・映画と本の意外な関係/町山智浩著
以前、町山氏の、映画「キャロル」の解説ラジオを聴いていて、知的好奇心くすぐられ最高に面白いかったことがあり(ブログに書いた)その感覚を期待して手に取った一冊。そしたらこの本の中にもラジオの内容は簡潔な文章で書かれていました。ラジオの時の躍動感はないけれど、きっと他にも面白い話題があるはず。でも今パラパラめくると、箇所箇所でドッグイヤー(角折り)がしてある。おかしいな読んだのかな。あ、読んでた、、。でも読む。(2019)
・ユダヤ人とクラシック音楽 /本間ひろむ著
テーマが手強そうですが、ライトで読みやすい。モーツァルトが「フィガロ」や「ドン・ジョヴァンニ」でタッグを組んだオペラの台本作家ダ・ポンテ(ユダヤ人)や、ヒットラーへのワーグナー音楽の影響とか、さまざまなテーマが設けられます。日本の歴史においてはユダヤ人との関わりが少ないせいか「アンネの日記」を始め映画や本の中の戦争とセットだったり、金融、経済面での突出した部分でとらえてしまいますが、音楽も色々トピックスあるんだなと。NETFLIXドラマ「アンオーソドックス」で厳格なユダヤ人家庭で音楽聞いちゃいけなさそうな感じだったので、どいうこと?と思って手にした一冊。
・かくれ里/白洲正子著
このかたの本はお守りのように一冊は枕元に。途中中断していたのを再開。この本にあるような「かくれ里」は読んで字の如くなので、気軽に行けるような場所ではなさそうですが、昨秋鞍馬寺を巡ったときにこの本を思い出した。それは、鞍馬寺が山深かったこともあるけれど、ものの見方というか、その場所その場所で、なぜかな、きっとこうなのかな、昔こうしたのかなみたいなことを考えて歩くのが楽しかった。白洲さんの本を読んでいると歴史的背景があろうがなかろうが、その場所に身を置いた時、自由に色んなことを感じていいような気がしてくるのです。
・地図のない道/須賀敦子著
むかーし読んで、また久しぶりに今月の一冊に加えようと思い、ほんとに今の今開いたら、ローマのゲット(ユダヤ人居住地区)と言う文字が目に飛び込んできた。ワタシ時々こう言う「ヒキ」を重ねて、自分ブームになっちゃうんです。今月は「ユダヤ」がキーワードかも。
でも、なんだか自分的「殿堂入り」本の開いたりすると、ついそのまま読み始めてしまったりします。
何度読んでも沁みるなぁ・・みたいな。
音楽の感動・・・クラシック音楽を全楽章で聴くとき・・・と、ほとんど同じ種類の感動を身の内に覚えていることがちょっと不思議な感覚でした。
(竹田)