LOUNGEに並ぶヴィンテージスピーカーの中でも、ひときわ大きいこちら。
Klangfilm Eurodyn(クラングフィルム オイロダイン)
白いシナ合板のバッフルに、取り付けられたスピーカーがそれです。
「オイロダイン」と聞けば、「シーメンス」・・というのが、今までの経験値で、それでも聴く機会はそうそうなく、大変貴重なことでしたが、今度のは更に凄い。
「クラングフィルム社」の「オイロダイン」なのです。
何が凄いかといいますと・・
まずは製品の軌跡から・・
オイロダインは、ドイツが威信をかけて作成された劇場用スピーカーで、1949年ごろにフィールド型(Kl.L431)で作られました。
その後50年代後期になって、磁気回路がアルニコに変わる(Kl.L439)のですが、少しの間フィールド型とアルニコと並行して作られていた時期がありました。第2次大戦以降、Klangfilm社は、元々の親会社であるシーメンス社に吸収合併され、オイロダインの生産もシーメンス社に引き継がれました。これが1960年代のこと。
この度LOUNGEにご用意したオイロダインは、アルニコの最初期型。
フィールド型と並行して作られていた時期のものなので、磁気回路こそ違えど、ウーファーのコーン紙や、ダイヤフラムはフィールド型の時代と同じものが使われているのです。
高域ドライバーの「kl.L302」。ダイヤフラムは、直径64mmのアルミ合金のタンジェンシャルエッジタイプが使われています。
ネットワークは、Kl.LZ433
軽量なストレートコーン、フィックスドエッジ、それで後面開放ですから、いかにも遠くまで音が飛びそうな作りです。
38cmのウーファーでこんな音が出るんだ・・!! というのが正直な感想。
ウーファーは普段は埃よけの布製カバーで保護されています。これはユニットにセンターキャップが付けられていないので、ボイスコイルに埃が入らないようにするため・・とのこと。
実は、弊店、同時期のものを2ペア持っておりまして、このような黒いコの字型バッフルに取り付けたものもあります。
サイズは、
白バッフル: W1200×H2300×D250(脚部:バッフルを前後に挟んだスチール製の足の奥行きが770)mm
黒バッフル: W1000×H1430×D477mm
いずれもシナ合板で作られたバッフル。
ちなみに、4月の15、16日に予定しているヴィンテージスピーカーイベントでは、
これらのユニットを手配してくれたアトリエJe-Teeの岡田さんを招いて、これらKlangfilmを聴く会を開催予定です。
詳細は追ってアップしますが、是非お気軽にご参加ください!!