連日DSラインアップおさらいでしたので、予告通り今日はコマーシャルです。
さて、古楽と聞いてどんな印象お持ちですか?
「むずかしい」
「おもしろくない」
「高尚すぎる」
「一部の人のもの」
「クラシックだってよくわかんないのに!」
これ、実は自分の「古楽」に対する初めの印象です。
ですが、お客様の持ってこられたこの1枚で、ちょっと興味を持ちました。
平尾雅子 王のパヴァ―ヌ
副題に「~空想 安土城御前演奏会~信長公ご所望の南蛮音楽」とあります。
舶来からくる新しいもの、未知のものに臆さない織田信長公が、南蛮音楽を聴いていなかったということはないんじゃないか、もし聴いたとしたら、いやお聴かせするとしたら・・・という空想でもって、当時の音楽を集めた1枚。
この「御前の演奏会」の構成をし、ヴィオラ・ダ・ガンバを演奏するのが、平尾雅子さん。ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者の第一人者。
収録されている音楽は、作者不詳だったり、作曲家も名前も初めて聞く名前ばかり。
それこそ信長公と同時代1500年‐1600年頃に生きた音楽家ですから、バッハより前。
(CDの内表紙)
難しいことはわからないですが、この1枚が楽しめるものだったということが、自分でも結構驚きデシタ。
この時代のものは「複雑じゃない」・・・かえってシンプルな気がします。
どこかで聴いたことがあるような気がしてくる、オルティスの「パッサメッゾ・モデルノ」や、作者不詳の「スパニョレッタ」。
何回か聴いているとつい口ずさんでしまう「王のパヴァーヌ」(作者不詳)、ヴェッキの「知ってるよ、だれがいい目を見てんのか」
・・・などなど。
何しろガンバの第一人者が「信長公にー」と献上した(?)音楽の数々なので、1枚聴いていて飽きないのです。
これは、古楽よくわからない、とかは抜きにお勧めの1枚です。
しかし・・・信長公に限らず、「あの人だったら何を聴いただろうか」という空想って楽しいですよね。あと、「どんなオーディオ選ぶだろうか」とか。
くだらない追記:
最近、「信長のシェフ」というTVドラマも始まりました。
現代の料理人がタイムスリップして、信長公(及川光弘)のお抱え料理人になるとかいうのです。
優れた感覚の人を1人喜ばせることは、多くの人を喜ばせるのに通じるのかもしれません。