明日、CSフジのオーディオ番組、ステレオワンの撮影があるので、本店で準備をしていました。
オートグラフは多くの人の憧れであり、持つ人の喜びであり、
時に「うまく鳴らせない・・・」という悩みは、端から見たら贅沢に見えるようかもしれませんが、ご本人にとっては本気の悩みの種。
外から見たら同じ顔に見えますが、中のユニットがモニターシルバーから始まり、レッド、ゴールド、HPD・・・と変わっていて、どのユニットが入っているかによって音は違いますし、
なおかつキャビネットの状態(乾燥)や材質などによって響きが変わり、その時代時代によって駆動するアンプの能力に合わせ、国産箱など色々なキャビネットが存在するので、何を持ったかによって、お悩みは様々なのではないでしょうか。
サウンドクリエイトのオリジナルキャビのオートグラフは、長いこと切望していた方が、憧れを手にした瞬間から幸せなミュージックライフが始まるよう、キャビネットとユニットのマッチングを吟味して出来たもの。
OCTAVEのプリメインとLINN DSで鳴らすと、オートグラフの大らかな豊かさ、部屋いっぱいに広がった音場、コンサートのなま音とはよい意味で異なる雄大なオーケストラのホール感など、素晴らしい音楽体験を得られます。
一方、コーネッタというのは、アメリカタンノイに元々あったラインアップなのだそうですが、これは日本製。(ステレオサウンドのバックナンバーに製作過程が紹介されています)
オートグラフほど大きいものは置けない・・・でも、レクタンギュラー型よりもう少し低域をオートグラフに近づけたい・・・と出来た逸品で、ユニットは25cmとオートグラフよりこぶりですが、これがメチャクチャ鳴りっぷりがよく、キレもあって、音楽に深みがあり素晴らしい。
しっかりとTANNOYのオーラを持った、まさに「幻の」との言葉通り一度聴いたら忘れられない音。
最後のBOZAK。
BOZAKは、日本に入ってきたのは74年以降で、その時は既にマグネットがフェライト。
なので、一般的にクラシック向きと見られているそうですが、サウンドクリエイトで扱うBOZAKは、ほとんどがOLD BOZAKと言われる、アルニコ時代のもの。
これは、もう全然モノが違うのだそうです。
私は店で扱っているものしか聴いたことがないのですが、「クラシック向き」という感覚は全くなく、JAZZでもなんでも鳴らせて、クラシックも陰影があり、骨格がしっかりしていて味わい深く聴かせるスピーカーです。
家で使っている英国ブリックス博士のワーフェデールW3も3ウェイで、どうなっているのというような音場感の素晴らしい作品なのですが、このイタリアン・ゴシックもW3と同じようにヴィンテージとしては小ぶりの部類ですが、TW7.5cm/MID15cm/WOOFER30cmの3ウェイで、とっても魅力的な表現力。
米国ならではの明るさを持ちつつ、彫りが深く、音楽に引き込まれます。
BOZAK創立のルーディ・ボザークさんは、マッキントッシュのスピーカーの製作に携わり、原型を作った人でもあるのです。
このイタリアン・ゴシックは、同じ構成で猫足のフレンチ・プロヴィンシャルというのもあるのですが、デザインもとても素敵ですよね~!!