RCA LC-1A オルソン箱 システムです。
RCA(Radio Corporation of America)はニューヨークを本拠地として1920年頃からシアターサウンドを中心とした音響開発の事業を行っていました。
当時、西のWestern Electric、東のRCAと言われ全米で勢力を争っていました。
その後、Western Electricはシアターサウンドに力を注ぎましたが、LPレコードが開発された1948年頃からRCAはレコード分野、ラジオ局の放送分野に積極的に進出していきました。
そして、その当初から開発に携わっていたのが電気音響工学博士のハリー・オルソン氏で多くの功績を残していきました。
現在でも多く使われているRCAピンジャックやRCAマイクなどは同社が開発したもので、そのまま社名が使われています。
今回、入荷いたしましたのはRCA LC-1A オルソン箱 Systemです。
RCA LC-1は1947年頃にボストン交響楽団の生演奏とLC-1を12台使用して再生させて音をブラインドテストして、どちらが生演奏か分からなかったことでも有名なシステムです。またLC-1AはRCAのレコーディング・モニタースピーカーでRCAやColumbiaの正規スタジオで採用されたユニットでRCAレーベルの数多くの名盤がこのLC-1Aスピーカーでモニタリングされました。
LC-1システムには前期型と後期型があります。
1946年に発表されたのがLC-1で、その改良型がLC-1Aになります。
LC-1はオルソン博士が38cm口径の同軸2wayユニットの第一号機として開発いたしました。
特徴はウーファーもトゥイーターも磁気回路が別々の同じコーンタイプのユニットで構成されていて、各帯域が同じ紙素材のため音のつながりが良く、まるでシングルコーンのような鳴り方をします。
固く厚みのあるコーン紙のウーファーと極めて薄くしたコーン紙を使用したトゥイーターからは、とてもナチュラルでワイドレンジ、ダイナミック再生が繰り出されます。
エンクロージャーはLC-1時代はアールデコ調で近未来的はシルバーのハンマートン仕上げでエアコンや冷蔵庫と通称で呼ばれていました。
LC-1Aになりエンクロージャーサイズも一回り小さくなり家具調のデザインに変わりました。
その中でも希少なエンクロージャーが今回入荷しましたオルソン箱になります。
ワイドレンジで低域の量感もあり、アナログからネットワークオーディオまで、どんなジャンルにナチュラルに再生します。
是非、お気軽にご来店ください。
RCA LC-1A システム オルソン箱 1950年代初頭製造
販売価格:2,300,000円(税別)