BLOG

もう半年も前のことですが、RCA MI-11407Cのご納品に。

大変希少なモデルで、元々は壁掛け用のスピーカーでした。
弊店には1セット完全なオリジナルのものがあったのですが、この10数年のうちに1度しか入荷したことがなく、以降探しても一向に入荷する気配はナシ。
しかし、この50年代のユニットRCA MI-961628が手に入ったので、キャビネットは同じ形でフィンランドバーチで作成したのでした。
このユニット、エッジが2段サスペンション、さらにセンターにはサブコーンが付いたダブルコーン型と呼ばれるメカニカル2way。扱いやすい 30㎝ユニットで、鳴りっぷりがよく同じアメリカでもJBLやALTECとはまた違う、味わい深いところがありタイヘン素晴らしいのです。

とりわけ、この簡単に見えるキャビネットでは、肩肘張らない親しみやすさとちょっと粋なところもあって、これまで入荷したRCAの中でもとりわけ内外(社内・お客様)共に評判の良いスピーカーでした。

レプリカのキャビネットでは、フィンランドバーチを使ったため響きもしっかりして、ご納品先のお宅では音量も多少大きめなので安心な感じ。
しかし、ご納品後、しばらくしてから「何かがビビッてバタバタいうのよ」とのお話し。
申し訳ないことに、お客様のほうで色々検証して下さった結果、どうも曲によってバッフル板とサランネットの間でバタバタ行ってしまうということが判明。

店頭で再お預かりし色々検証した結果、
オリジナルにならって、上下のアルミの枠のビス留めは3か所だったのを2倍に増やし、
それでも心配だったので、バッフル板にドスキンに近いウールの布を張ってもらいました。
(布も色々検証しました)
仕上げてもらって店に戻ってきたところ、響きがかなりカッチリして伸びが出て、
情報量もぐんとあがったので、お得意白川&牧野の吸音作業で、再度お客様のお宅に納品させていただいたのでした。

問題ないことを確認していただき、しばらく様子を見てみますとのこと。
その後KLIMAX DSを導入頂いたり、お客様ご自身の調整が続き、
「今スゴイ音に仕上がっているよ!」
ということで、Optimise設定がてら、弊店の若手吸音部隊を連れてお伺いしてまいりました。
(写真は4月再納品時の写真)

情報量、音場、響き共に、素晴らしい鳴りっぷり。
Optimiseも大まかにはされていて、グレイで調整されたガラードやThorensも聴かせていただき、
愛情たっぷりならされていました。

横に見えるJensenは、それ以前にお納めさせていただいたもの。
どちらもお客様の日々の調整のあとがそこかしこに。

RCAのスタンドはなんとお手製で、先日お伺い時には写真のものを更にプラッシュアップさせた2世代目のスタンドに・・・その根性たるや敬服しかない・・・と聞かせていただいていたところ、
「中々暴れ馬なスピーカーで、タイヘンだったのよ、ここまで持ってくるのが。
でも、吸音に関しては自分で背板を開けて色々試し見たけど、2人(牧野白川)がやった吸音が一番良かった。」

そんなお言葉頂いた二人の満面の笑み。
まだ5年生、1年生の2人は、オーディオ歴何十年という歴戦の勇士のお客様方に遠く及ばないながらも、オーディオの面白さ、奥深さの入り口に立つことができたに違いありません。
(竹田)

コメントは利用できません。