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大きな原因は窓の奥行の違いでした。

話はこうです・・・。
2階で久々にLINN AUDORIK EXAKTを鳴らして、
セッティングしながら、首を傾げていました。

どうもセンター定位がよくない。
このスピーカーの真骨頂ともいうべき、低位の良さがイマイチ出ません。
この窓側は苦労させられる部屋で、何かの加減で、右のがボワンと響く、あるいは左がややつまる、センターに定位するけれど曖昧、左右の音場が揃わない・・ということはありました。
そのたびに、スピーカーのふりをちょっとずつ変えてみたり、吸音やら拡散のオリジナル・アクセサリーを駆使してみたり。

昨日もそんな1日を過ごし、こうなったら一から位置出しを取り直そうと、センターから左右のスピーカーを完璧に揃えたりしました。しかし、左右の状況をシンメトリーに整えれば整えるほど、ボーカルが左に寄ります。
寄ると言っても、ボーカルが1㎝くらい左にいる感じ。音楽によっては、気にならないものもありますが、シナトラの「Send In the Clowns」が、もう絶対に1㎝左に寄る。

この1㎝は小さいようで大きい。
AKUDORIKくらい位相がよくて、ピッタリ定位するスピーカーでは、この1㎝は、1mくらいの問題に思えます。
昨日は、シナトラさえ聞かなければ、ほぼイイ感じ・・と帰りました。
誰かミュージシャンが、ライブで左向いて歌っていてなんか変じゃない?と言っている夢でうなされました。

今朝、各部屋のシステムを起こして、試しに聞いてみると昨日よりもっと左にいる。
これじゃあダメだ・・と、朝からガックリして、なんなんだろうと、部屋をぐるり見回しました。

例えば、多くのお宅でもあると思いますが、スピーカー間にオーディオラックや棚、TVを置かれていますよね。
これが数㎝斜めになっていると、どちらかに寄ったりすることがあります。
この環境では、AKUDORIK後方のスピーカーと本棚の一体型のキャビネットですが、これを壁から距離を右から左まで合わせたり・・そんなことは昨日やったし、とキャビネットの上のJensenの小型ヴィンテージ(下写真のAKUDORIKの真後ろの小さいボックス)、壁からの距離を測ろうとして、「ん・・?」

Jensenの後ろは窓なので、窓からの距離を見てみて「あー!」となりました。
窓というのは交互に引きまして、正面から見ると片側は数㎝奥にいっているものです。
写真で言うと、オレンジの四角が凸で、水色の四角が凹。
この差3-4㎝m。

そうなると、スピーカの中高域の後ろ壁はほとんど窓ですので、左右のスピーカーの壁からの距離は、片側が3,4㎝前に出てしまうということになります。

だからかー!!!
と、AKUDORIKの位置(Jensenの位置も)を左右、窓から同じ距離になる様にしました。
ところ・・・揃ったーーー!!!

このケースは、いくつかのお客様のお宅でもあるはず・・。
例えば、片側の背面は壁だけど、片側の背面は窓・・とか。
その場合は、もしかすると、窓からの距離と壁からの距離を合わせたほうが良い可能性があります。

2階に関して言えば、ポン置きであまり詰めていないときに意外とよかったり、揃えれば揃えるほど揃わなくなっていったり・・ということ。

オーディオは本当に理屈通りというか、裏切らないわー!
と、達成感に浸るもつかの間、他のスタッフに、
「てことは、窓の響きを少し抑えたらいいんじゃない!?ほら、すっごい厚みが出た!!スゴイ!!!AKUDORIKがKLIMAX350みたいな音してる!!」
窓に洋書などの本を立てかけたら、窓の変な響きが抑えられて、分厚い音になりました・・・。

オーディオは裏切らないけど、掴んだと思ったらまた先へ。
追いつくのが大変だー。
(竹田)

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