BLOG

季節の変わり目。
と言っても、だんだんと涼しくなるというよりはずっと暑くて一気に気温が下がりました。
カラダの調子が付いていかないせいか、やや無気力状態。

これまで感動したり心が響いたものを聞いて、無理に同じ感動を得ようとするところがあり、
音楽もどうも何を聴いたらよいかも「?」となっておりました。

ぼうっとする時間を持て余して、そのうち読もうと思っていたけれど、忙しい時に後回しにしていた本に手を伸ばし、
冒頭の編者の前書きを読んで、ふと気になった曲。
この本の著者であるマルグリット・ロンという女性の最後のコンサートを編者が聴いたときの話。
「ロン夫人が・・フォレの四重奏曲第2番を弾くのを・・」という一文から、ふとかけてみた知らぬ曲がなんだか素敵で、
ラヴェルの本を読みながら、フォーレを聴くのも不思議だけれど、聞き入ることしばし。

そしたら、なんとなく静かに血が通ってきたような気もいたします。
ちなみにこのロン夫人によるラヴェルの文章は、中々手ごわく同じ個所を何度も読んで「そういうことか」という感じですが、ちょっと手ごわいものに向かうのも今はよい感じです。

更にちなむと、これはピアノの先生をしていた父の叔母が残したもので、最後のページに新聞の書評のスクラップが貼ってありました。
この本、1985年発行の第一刷だったので、書評も40年前のもの。
叔母の律義さにクスっとして、また少し調子が戻ってきました。
(竹田)

コメントは利用できません。