初ワーグナーオペラのコンサート!
「トリスタンとイゾルデ」
@新国立劇場 大野和士指揮 都響演奏
イゾルデとトリスタンは初めて聴く名前でしたが、ブランゲーネが藤村美穂子さん。
(エッシェンバッハ指揮パリ管のマーラー3番、4楽章の独唱を歌う藤村さんをYoutubeで見てファンになる)
Youtube マーラー3番
演出は変に斬新でなくてシンプル。馴染みやすい。
舞台はずっと暗い中で進行するので、トリスタン<und>イゾルデに集中する。
コンサートは美しくて素晴らしくて心底行ってよかった。
何度も何度も聴いてから当日に臨んだのだけれど、通して観ることでイメージの骨格がしっかりした。
・・からの、未整理は、
全体通して愛がテーマなのだけれど、
・昼と夜、生(愛)と死の対比
愛=生きることと考えれば、生(愛)と死は常に隣り合わせ。
愛が貫けない、つまり生きられないから「死」となる。
通常の考えでは、昼が生命のイメージだけれど、ここでは逆になる。
イゾルデはマルケ王の姫でありトリスタンと居られない(=心が死んでいる)ためか。
この構造をもっと深く感じ取りたい。
追記:
通常、昼のイメージは他に明るさとか正義とかのイメージも持つけれど、トリスタンとイゾルデは真っ向から昼を悪者にしている。
2人の間でマルケ王に対する罪悪感などは語られない。そもそも何が正義かなどは言及されない。
「姦淫するな」を教えの一つにするキリスト教下で罪悪感の一つも言われない。当時のドイツの一般的な宗教感覚ってどのような感じだったのだろうか。
・2幕、2人の間で「お前がトリスタンで僕がイゾルデ」「私がトリスタンであなたはイゾルデ」というやりとりがあって、対訳読んでいるときから気になっていた。
ルカ・グアダニーノ監督の映画「君の名前で僕を呼んで」で、タイトルの通り主演の恋人同士の2人が互いに自分の名前でよぶのだけれど、ヨーロッパにそういう感じの何かがあるのかしら。トリスタンとイゾルデからとったのかしら。
やっぱり気になる。
・モチーフは相変わらず何がどれを示すというのはわからないけれど、観劇していてすごくスムーズに状況が体に入ってくることを体感。あそことあそこ繋がった!というのがいくつかあるけれど未整理。
後でもう一回聴く。
・・・というか、今週土曜日の午後お休みいただいて上野に行ってまいります。
上野は、コンサート形式のオペラで、こちらの指揮者ヤノフスキでN響!
2つ聴いてから、よくよく整理してみようと思います。
(竹田)