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朝、一つ一つシステムの電源を入れていく。
鳴り立てから、安心な響きの時は「いい子」と声をかける。

今日はどのシステムも電気的に溜まったり、何か問題を抱えている感じはなく伸び伸び鳴っている。
電気的不満があるときは、オーディオはうるさくなるし、音が神経質になるので、こちらがイライラしてくるけれど、今日みたいな朝(しかも週明けの)は、1週間の始まりが穏やかで、システムのセッティングにも精が出る。

手前から鳴らしていって、奥の部屋に行ったあたりで、シナトラの「A Man Alone」が鳴る。
自分がプレイリストに入れたのに違いないけれど、なぜか久しぶりの感じ。
向こうの部屋から聞こえてくる「A Man Alone」は格別に良くて、それはPIEGA COAX411をOCTAVE HP300SEとRE320という、2階では珍しい組み合わせで鳴らしていたんだけれど、ヴィンテージスピーカーみたいな鳴り方だった。

「A Man Alone」はタイトル通りの歌詞で、昔ブログにも書いた(15年も前!)のだけれど、かなり好きな部類の1曲。地味な曲ですが、ロッド・マッケンの詩が良い。

In me you see a man alone
Held by the habit of being on his own
A man who listens to the trembling of the trees
With sentimental ease

In me you see a man alone
Behind the wall he’s learned to call his home
A man who still goes walking in the rain
Expecting love again

A man not lonely
Except when the dark comes on
A man learning to live with
Memories of midnights that fell apart at dawn

In me you see a man alone
Drinking up Sundays and spending them alone
A man who knows love is seldom what it seems
Only other people’s dreams

A man learning to live with
Memories of midnights that fell apart at dawn

In me you see a man alone
Drinking up Sundays and spending them alone
A man who knows love is seldom what it seems
Just other people’s dreams

Frank Sinatra /A Man Alone

日曜の夜一人で過ごすような男なんだけれど、決して孤独なわけではなくて、
愛とは見かけとは違うものだと知っている、きっとたくさん傷ついてきているけれど、
いろんなことを受け入れてきた人生・・
足るを知る様な一人の男が居る・・というような歌。
詩の全体から、哀愁はあるけれど決して寂しさが前面に出ている歌ではなくて、とても良いのです。
いい人生。

詩が良い・・というと、昨日シューベルトの歌曲の詩、リュッケルトやゲーテ、シュルツェとかショーバーという人たちの詩を見ていました。
ドイツ語がもっとわかれば良いけれど、「An Die Musik(音楽に寄せて)」なのに歌の中ではMusikは使わずにKunst(Art)なんだな、とかいろいろありつつも、
同じ歌で「Oft Hat ein Seufzer,Deiner Harf Entflossen,」(時々あなたの竪琴から発せられるため息)・・のところで、一つの詩を思い出しました。

子供の頃に、母が好きだと言っていたもので八木重吉の「素朴な琴」という短い詩。

この明るさのなかへ
ひとつの素朴な琴をおけば
秋の美しさに耐えかね(て)
琴はしずかに鳴りいだすだろう

定本 八木重吉詩集 彌生書房 77ページ

子どもながらに美しいと思い、これはきっと和琴でしょうが「An Die Musik」の詩を見て、妙に重なったというか、思い出した。
(竹田)
八木重吉の詩集の最後には母が書いたメモがあって、こんなの読みながら大学受験て随分のんびりしていたんだなと思ったり。

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