早いもので今年も残すところ10日となって参りました。
最近1年がものすごいスピードで過ぎていくことに、焦りを感じずにはいられない私です。
そうは言っても、振り返ればあの人との出会い、こんな音との出会い、29年間では一番色々あったように思う年でもありました。
1年振り返って今年もサウンドクリエイトでやってこられて本当に良かった!と思えるのは幸せなことだと、しみじみ思います。
さて、今年特にそんな思いを感じさせてくれた「2006年マイベストコンポーネント」について少し。(とっても自分の好みのみでお話していますことをご了承ください)
この掲示板を通して、何度となく「好き好き」コールを飛ばしているTRIGONのプリアンプTRV100は、今年私に「プリアンプでこんなに違う」という面白さを教えてくれただけでなく、私のオーディオの楽しみ方に、「音楽性」という概念をもたらし、オーディオの方向性を示してくれました。
これは言わずもがな、マイベストコンポーネント2006の「名機部門」で断然最優秀です。(勝手に)
それから、LINNのMAJIK CD。これは掲示板でそんなに触れたことはなかったですが、
多くの人の期待に応え、おそらく誰しもが胸を張ってお勧めできる本当に優れた製品だと思います。読み取り部分の大切さを私に浸透させてくれたと同時に、「LINNの目指す音」を明確に知ったコンポーネントでした。万人に素晴らしさを披露できる「実力部門」の最優秀です。
さて、最後は今までほとんど興味のなかった「カレ」の話。
始まりは夏前。K様というお客様が25年ぶりにシステムを揃えたいと、当店で数種類のスピーカーを比較されました。K様のご要望は「マンションなので、大音量では鳴らせない。小さい音でいい音のなるスピーカー。仕事帰りに疲れた頭を癒してくれる音楽。」とのこと。聴かれる音楽も様々。色々比較された結果、「カレ」に決定。その横で、私も「今までアプローチしてこないから知らなかったけど、チャーミングなのね」と、にわかに気になる存在になってゆきました。(横浜にお住まいのK様参照)
それからというもの、当店の三浦マネージャーが、その愛を大きい声で語らずも、とってもとっても可愛がっているのを垣間見たり、LINNのスタッフで持っているという人が「とにかく、いいんすよ」とニッコリして多くを語らないのを見ていると、何だかどんどん気になる存在になってゆき、そうこうしているうち11月に。
弊店、STEREOとSTEREO SOUNDに広告を出していて、その取材で伺ったお宅で、これまた「カレ」に出会います。
Eさんの「カレ」は、Eさんが子供の頃から好きだというチェット・ベイカーを、丸い円盤を回すなり、そこに呼んできてしまう。それを「生々しさ」と表現するにはあまりにも現実のことで、表現が難しいです。その体験を「驚いた」とか「よかった」とかで片付けたくない。とにかく何を思ったかというと、「大好き!」と思いました。「チャーミング!」とも。
さて、今となっては私の心を捕えて離さない「カレ」とは・・・?
私のマイベストコンポーネント2006最優秀に輝くのは、「LINN AKURATE212」でした。
Eさんのお宅の後には、後日談があってその次の次の日くらいに、いつも色々なお話をお伺いさせて頂く大好きなお客さまが他のスピーカーにちょっと心移りされて、212を手離されるかも!?という重大事件が発覚し、あせった私はO様試聴の際に後ろから「212~212~」と念を送ったのでした。ご自宅へ帰られたO様は、ご自分の212を聴いて「なんかかわいい。やっぱり手離せない」と思ったとか。めでたいことに、「名機部門」の最優秀「TRV100」を導入されたのでした。
ですので、AKURATE212は私にK様、O様、Eさんという素晴らしい「出会い」をももたらしてくれた、さりげないけれど愛すべき何ともチャーミングな存在となったのでした。
KATANをもう少し使いこなして、その内手に出来るよう、来年働くぞ!!!
(竹田)