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LINN LP12の電源、コントロールユニットRADIKALの基板がアップグレードされました。
2009年に発売されたので、11年越しのアップグレード。
お客様のお宅で基板交換の作業をさせていただいたので、新旧レポートです!

アップグレードキットの内容は、RADIKALの基板と新型のモーター。
下が新型の基板です。

このアップグレードの注目すべき点はFPGAとDACを組み合わせることで、モーターに与える電気量をデジタルデータ化してクリーンかつ高速応答で駆動する、つまり今まで以上に静かで安定した電源部となったわけです。

アナログプレーヤーに、デジタルの技術を最大限に利用するあたり、いかにもLINNらしい。
レコードの溝に潜む情報を全部聴きたい・・そんな音楽への探求心なのでしょうか。


新旧基板の比較も。
左が従来の基板。こちらはCPLDによる電圧調整。

右が新しい基板。レイアウトもかなり違いますね。

ちなみに、基板デザインされた年月日は
旧:左 2009年6月5日
新:右 2021年9月23日
11年の年月はテクノロジーもそれは当然進化しますが、この11年のデジタルの進化は大きかった。

おまけ的要素ですが、今回から正面のLEDの照度を選べたりもします。
DIM(Dimmar)暗い/Bright 明るい
デフォルトはBrightです。

モーターの上部
より小型でノイズレスになりました。
(写真左が新型で、サイズの違いがわかりにくいですが、小型化されたのは内部のモーター部分)
取り付け部分にも心配りが見受けられます。

モーターの底部
見極めやすいように切れ込みが入っています。

新しいモーターを取り付けた様子。

シャーシと電源はそのまま流用ですが、中身は完全に新しくなりました。

こちら、宗教学者、島田裕巳先生のお宅へのご納品でした!
11月のご注文から5か月もお待たせしてしまいました。。。

先生のブログ「経堂日記」では、「音はまるで違う。音楽のほうからこちらに来るという感覚・・」と書かれてありました。そう、新型の基板はより生々しく、マスターテープの感覚があります。

LINNのLP12って突き詰めていくと、一般的に「レコードプレーヤー」と聞いて、暖かいとか音が自然とか、頭に浮かべるものと別次元で、レコードに収められた信号を本当の意味で・・と言うか生物学的な感覚で「再生する」そんな機械であるように思います。
(竹田)

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