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こんにちは。白川です。

本日は音楽勉強ノートのコーナーです。

このコーナーでは、お客様と多種多様な音楽の話ができるような、そんな販売員になりたい!という目標のため
お店の中にあるLP盤を聴いて、どのようなことを感じたかを紹介していきます!
Instagramではスタッフの聴いた楽曲も紹介していますのでそちらも是非ご覧ください

弊店で販売中のレコードもどんどんご紹介させていただきますが、
非売品の場合でもLP12を使ってご試聴いただくことは可能ですので、ぜひお声がけください。

本日のレコードはThe Alan Persons Project 「Eye In The Sky」です。

(弊店にて4800円で販売中)売約済み

連続でクラシックを聞いていたので、クラシック以外でどのレコードを聞こうかなと探していると、一際不気味で目を惹くジャケットを発見。裏ジャケを見てみると、何やら目が沢山。特に右下のほっぺに描かれた目が不気味に感じます。

怖いから他のを探してみようと、他のレコードも探しましたが、どうしてもあのレコードが気になる。

恐る恐るかけてみようとレコードを手に取ると、新品のため封がされていたため、これじゃあ再生出来ないねと
レコードでは聴けないということに対して少しホッとしている自分がいました。
しかしどうしても気になるということで、今回はストリーミングサービス「Tidal」で「LINN SELEKT DSM EOA」を使ってネットワークオーディオで試聴を行いました。

一曲目「Sirius」

シリウス….Eye In The Sky….と考えていると
冬の大三角を思い出し、おおいぬ座のシリウスのことかな??とか、
不気味とか怖いというイメージが先行してしまったせいか、三角の中に目…..プロヴィデンス…..てことは….なんて考えてしまい(都市伝説の見過ぎ)どんどん再生するのが怖くなっていきましたが、勇気を出してプレイ。
何やら不気味な低域から始まったと思いきや、思ったよりロック?情熱的?
ボクシング選手が走り込みなどの練習をしてる背景で流れてそうだなーとイメージしていると
そのままのリズムでフェードしながら次の曲へ

二曲目「Eye In The Sky」

ここでアルバムタイトルにもなっている楽曲の登場。
前曲で情熱的?なんて思っていると、ものすごく柔らかくて優しい歌声で肩透かしを食らいました。
サビではコーラスなんかも入ってきて全体的に落ち着いたムード。
しかし、歌詞の和訳を見てみると楽曲の落ち着いたムードとは裏腹に結構とんでもないこと言っていてびっくり!
また、サビで何度も出てくるこのフレーズ
I am the eye in the sky
Looking at you
I can read your mind
I am the maker of rules
も聴く前の印象(プロヴィデンス….)にも妙に合っていて怖い。歌詞で180°見方が変わった楽曲でした。

三曲目「Children of the Moon」

こちらも落ち着いていて幻想的なサウンド。しかし、歌詞を見るまでは安心できない….。
と恐る恐る見てみると、なんとも幻想的な歌詞。
月明かりが少女の成長、明るい未来を示唆して、照らしてくれているようなニュアンス。
(しっかり考察したら見方が変わるかもですが)
月明かりの元で聴きたい一曲だなと感じました。

四曲目「Gemini」

ジェミニといえば双子座。一曲目のシリウスと、三曲目の月。やはりA面はアルバム通して天体を意識しているのでしょうか?
サウンドは幻想的だけど何かもの悲しげ。サビ?の最後に理由も言わずに去っていくというニュアンスの歌詞が歌われます。
ここで2,3,4曲目も全て形は違えど「別れ」が含まれていることに気づき、出会いとか明るい話題も欲しいよ、重いよ。と考えておりました。

五曲目「Silence and I」

こちらは4曲目よりもさらに物悲しい雰囲気のサウンド。
歌詞ではSilence(沈黙)を擬人化させ、とても深い悲しみを持った人が、唯一の友達であるSilenceと語り合いたい。
そんなの出来ないと分かりつつ、縋るところがSilenceしかないといった悲しい楽曲でしたが、とても面白い表現方法がなされていました!

間奏部分=ボーカルが沈黙する間、今までの雰囲気から一変し、管楽器が吹きなるのです。
これは登場人物の願っていた沈黙との対話を楽しんでいる描写と私は捉えました。
言葉を発さない間奏部分までも表現をする。作品としてとても面白く鑑賞することができました。

次の楽曲からB面なのですが、あまりに長くなってしまうので、このブログではここまでといたします。

・・・・・・

若い世代はアルバムを通しではなく、一曲一曲を選んで聴いているイメージを持たれがちですが、
私は同年代とは少しずれているのか、アルバムコンセプトなどを追って行ったり、なんでこの曲順なんだろうとか考えるのが好きで、このアルバムは特にアルバム通してのメッセージ性を感じ面白く鑑賞することができました。
A面では全体的に別れや悲しみにフォーカスがされており、不気味なジャケットも相まって少し重たく感じてしまいましたが、
五曲目の「Silence and I」の面白い表現などに触れることができ、とても良かったです。
B面は是非弊店でお手に取ってご試聴ください。

2024.10.09 白川

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