間があきました。
その間にSTEREOSOUNDの最新号が出て、弊店の広告SOUNDCREATE Historyのダイジェスト版が出ております。
そもそものきっかけは、来年早々の新試聴室のオープンにあたり、今までを振り返ってみようと、弊店の改装の歴史を遡って、写真をひっくり返したところから始まりました。
…ということで、3回目の今日は秋葉原時代のフロア6階の改装。
元々はこんな感じ。
今から12年前、ホームシアター全盛期。お店のエレベーターがあいてお客様が入って来られる度、「シアターを…」という時代でした。
そこで、弊店もとびきりシンプルでお洒落なシアター専用ルームを作ろう!
と、できたのがこの部屋でした。
ピュアオーディオ用のステレオと5.1chは2系統組めるように。
LINN Custom2K 106Cは壁面収納し(3つの白い長方形)、音を透過するサウンドスクリーンを採用。
リスニングチェアは、イームズ ラウンジチェアとフットレスト。
ちょっと変わった緑青色。
プロジェクターは当時話題のFUJITSU LPF-D711。当時240万したプロジェクターで、インテリアデザイナーの内田繁のデザインのこれ。
ちなみに、二枚前の写真に戻って、壁面の説明を加えると、センターラインの正方形はLINN KLIMAX CHAKRAアンプの壁付け。(ピュアオーディオ用)
更に、見えませんが、壁面収納で、扉をあけると、5ch用のアンプが。(上から2段目・左から2番目)
それからこだわったのが、配線の処理。
5chでとにかく配線が多いので、表からは見えないように。
壁面の背面には入れて配線はしやすく、ある程度空間も持たせ、熱がこもりすぎないようにしていました。
あとは、AMXを導入して、ボタン1つでシアターが始まるようにも。
これらのアイディアをモデルに数多くのシアターのインストールをしたものでした。
試聴室へのアプローチは、こんな感じ。写真右手の茶色い枠が、試聴室入り口。
その向かいのWMFの珈琲マシーンで珈琲を入れて・・・
試聴室の右手の廊下を通って・・・
和紙を貼った壁紙は柔らかい雰囲気
あ、ちなみにこの廊下の天井にもLINN Sweetspotが埋め込まれており、操作は壁面パネルで。
もちろんDSもIPADもない時代。
ですが、LINNはお家全体に音楽を配信するマルチルームシステムに取り組んでいました。
この壁面リモコンはその一端。
下の写真、左手壁面収納しているシルバーのアンプ。
これが、マルチルームシステムの頭脳とサーバー、読み取り装置。
「KIVOR(カイバー)」というシステムでした。
脳の器官で記憶など大切な役割を担う「海馬(かいば)」の意味だと聞いた覚えが。
それに、LINNの創始者のアイバーの名前をかけたのでしょうね。おっしゃれー。
これがメインシステムとなり、各部屋のアンプ、スピーカーと繋がり、家ごと完全な同期再生も可能であれば、別々の動きもできるというものでした。
そう。今のDSの大元。
当時はサーバーもリッピングマシーンもLINNで作っていたのです。
このシステムで、1000万円くらいすると、入社当初に聞いて、途方もなく思ったのを覚えています。
今のDSがいかに操作感がよく、リーズナブルで、簡単になっていることか、、、。
故障も少ないし。
このカウンターは、お客様と歓談したり、図面をお持ちになられた方との打ち合わせ、などなど色々な用途で使われました。
上から吊るしているのは、Anthony Galloの球型スピーカー。この縄編みはタケダ実母の手製(なぜか登場)。
カウンターの椅子は、ALFREX。
店内の照明はほぼすべてFLOS。
様々な人のアイディアと希望が詰まった、凄く贅沢な、自慢のフロアでした。