常々比較が嫌いと言っていますが、こんな比較どうでしょう。
OCTAVE RE320 vs NuPrime STA9
え。比較対象にならないじゃない?いや、これがそんなこともないのです。
スピーカーは、PIEGA COAX511(同軸リボンのタイプ)、プレーヤー、プリはAKURATE DSM。割と最近これらをお求め頂いたお客様から、この比較試聴を受けました。「え?あ、まあ、はい。」と受けた後、あ、でも意外と面白いかもと思っていたら、本当に面白い結果になりました。
ご自宅の真空管アンプで、ボーカルは良いけれどブルックナーなどのオーケストラが少々非力とのお話。
はじめはRE320から聴いていただきました。普通比較は逆でしょうが、こんなに価格も大きさも差があるなら、普通の逆で行きましょう。
OCTAVE 、さすがの駆動力です。オーケストラのスケールの大きさ、奏者の位置関係、ボーカルものもタメがある…
うちではこの音してないんですよ。さすがOCTAVE だ〜やっぱりいいなあ。
–まあ、でもせっかくだし、NuPrimeも聴いてみましょう。寝起きの悪いアンプなので、1,2曲流し聞きして温まるのを待ちましょう。
…ん?あ、そう。あれ?
ブルックナーをかけてみると…
えー!!鳴ってるんですけど!しかも良い!!!低位もビシッときてます。JAZZの熱い感じはOCTAVE に敵わないものの、ブルックナー、音場も広いし、奥行きもあるし、すごく良いです。これ、買います。
OCTAVEとPIEGAのコアキシャルリボンもすごく合うし、安定感、情報量など、パーフェクトですが、NuPrimeの95,000円のアンプが負けずに駆動し、しかもブルックナーなどの難曲を鳴らしてしまうところに小気味の良さがあります。
オーディオはこういうことがあるから面白い。ゴールへ早く行きたい人はOCTAVEでしょうが、 リーサルウェポンはとっておいて、無理をせずにNuPrimeで鳴らすのは一つの手です。…というか、かなり良いし!これで鳴るの嬉しいし!!
NuPrimeは、小型でコストパフォーマンスが良いので、真空管アンプを使っていらっしゃる方が夏用に(真空管、夏暑いから)とお求めになられることも多いのですが、意外とメインでお使いの高級アンプに肉薄し、慌てるというお話も聞きます。
私は今日確信しました。
「NuPrime STA9は一家に一台あって良い!」(EXAKTスピーカーのお宅を除く)
音も決まりますから!!
(竹田)